ドライバーインタビュー
ふれ愛交通 亀井さん

だんだんと夏が近づいてきた5月の大阪。今回は大阪市平野区にあるふれ愛交通株式会社におじゃましました。福祉車両台数18台、全車ハイエースで運行している全国的にも珍しいタクシー会社でハンドルを握る亀井さんにお話しを伺いました。
歴史と実績のあるふれ愛交通を選んだ
介護タクシーのドライバーになったきっかけを教えてください。
ちょうど9年ほど前(2009年)、最初は自分で介護タクシーを始めようと考えていましたが、2000年から介護タクシー事業を行っていたふれ愛交通のことを知って、ここでやってみようと思い就職しました。


まずは法人でしっかり経験を積んで、と考えられたのですね。実際ふれ愛交通から独立される方もいらっしゃるんですか?
これまで何名か独立していますが、ほとんどの方が長く勤めてます。私も9年いますからね。ふれ愛交通は福祉車両台数18台に対してドライバーが20名います(取材当時)。お互いが連携しているので長く続けられるのかも知れません。

契約輸送で地域に貢献
たしかに台数が多いことのメリットってありますよね。他にセールスポイントは何かありますか?
行政や病院・施設との契約輸送が多いことです。透析患者の移送や車いすの生徒さんの学校への送迎など、内容は様々です。ほとんどのドライバーが契約輸送を担当しています。あとは一般タクシーのご提案もできるところですね。


どういった時に一般タクシーのご案内をするのですか?
介護タクシーを希望される方の中に、お話を伺う限り当社であれば一般タクシーで対応できるのではないか、というお客様もいらっしゃいます。その場合は現在78台保有している(取材当時)一般タクシーの利用をご案内しています。

利用するお客様の様子をしっかりと見て対応する
介護タクシーが原点のふれ愛交通ならではですね。では新規のお客様に対して気を付けていることは何かありますか?
最初の予約の時はしっかりと詳細をヒアリングすることです。例えばストレッチャー利用の方であれば介助乗務員を追加して家の中までお迎えに行くことを提案しています。私たちがどこまでのサービスを提供できるのか、最初のお客様はご存じないですからね。


なるほどです。反対にリピーターの方に対して気を付けていることを教えてください。
透析病院を担当していると、多くて1週間に3回、同じお客様を送迎します。当然顔も名前も覚えますが、その日の顔色や透析後の様子を見て、言葉を交わしたりそのままお休みいただいたり、対応を都度決めています。あとはその方の性格ですね。できるだけ早く把握できるようにコミュニケーションを図っています。
それだけ近い関係になると、契約輸送の方から一般利用で指名を受けたりしませんか?
以前、お花見に行ったことがあります。担当が変わると「前の人に戻して欲しい」なんて言われることもあるんです。契約輸送は乗務員の指名ができないのですが、そうお客様に言われると素直に嬉しいですね。
ニーズに合わせて体制を整える
仕事にやりがいを感じていらっしゃるんですね。最後に利用を検討されている方へメッセージをお願いします。
ふれ愛交通は契約先の施設、病院からのニーズに合わせて車両体制を整えることができる会社です。私を含め20名のドライバーがしっかりと担当しますので、ご相談お待ちしております。

また、一般の方のご利用については通院・通所の輸送のピークを過ぎた日中の時間帯に予約が取りやすくなっています。ご希望の日程、お時間を事前にお知らせください。できる限り対応させていただきます。
ちょっと強面の亀井さんでしたが、話してみるととても対応が柔らかく温かい雰囲気の方でした。運送業から介護タクシー、そして福祉限定を解除して一般タクシー事業へ。タクシー事業の原点が介護・福祉タクシーというふれ愛交通は、地域の暮らしをつなぐ新しいタクシーの姿を示しているのかも知れません。