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ドライバーインタビュー

【経営者インタビュー】南部交通 泉さん

鹿児島県 大島郡

古仁屋港にあるマグロのオブジェ

人生で2度目の奄美大島です!今回はコロナ禍ということもあり正味24時間の滞在でしたが、大島郡瀬戸内町の南部交通株式会社、泉社長にお話を伺うことができました。高齢化率約40%、町民8,800人の移動を支える町内唯一のバス・タクシー会社が、昨年11月に福祉車両を導入した経緯とこれからについて、インタビューさせていただきました。

表面化しない移動困難な高齢者の実態

南部交通(瀬戸内タクシー)泉社長

南部交通(瀬戸内タクシー)の泉社長

昨年11月にリフト付ハイエースを導入してすぐに新型コロナウイルス感染症の波がやってきました…。やはり影響は大きかったでしょうか?

期待していた観光需要が止まってしまい、厳しい状況が続きました。それでもこれからの瀬戸内町には、車いす対応のタクシーが必要なことを肌で感じていたので、必要な人のために介護タクシーの運行を止めることは考えていませんでした。

肌で感じたこと。それが福祉車両導入のきっかけになったのでしょうか?

その通りです。私は路線バスの運転手として運行も担当していますので、町内の皆さんと直接会うことが多いのですが、最近になってバスの乗降が困難な方、利用頻度が少なくなった方が多くなってきたんです。

瀬戸内海浜バス

町の移動を担う路線バス

これはもしかしたら、バスでの移動が困難になり外出できない方がいて、行政が把握できていない「隠れた移動困難者」が増えているのではないかと思い、福祉車両の導入を検討しはじめました。

団体利用にも対応できる車両を選択

南部交通(瀬戸内タクシー)の福祉車両、ハイエース

車両の選定について、UD(ユニバーサルデザイン)タクシーでの導入は検討されたのでしょうか?

検討はしてみたのですが、観光利用や加計呂麻島(かけろまじま)からの通院利用などを考えると、乗車人数が多い車両の方がニーズに応えられると思っていました。UDタクシーは乗車人数も少ない上に、スロープの設置が複雑なので…。

またそこでタイミング良く、車いすの方も利用できるヴィラとアクティビティを運営している町内の事業者から、所有していたハイエース(福祉車両)の譲渡の話があったので、ここがチャンスと思って導入を決めました。

介護施設経験者と観光ドライバー

明るいハイエースの室内

ハイエースの導入にはそんな経緯があったのですね。実際運行してみていかがですか?

窓が大きく外の景色がよく見えるので、観光にも最適だと思います。現在、乗務しているのが私ともう一人、女性のドライバーになるのですが、電動リフト車両なので体力的な負担も少なく、お客様にも快適にご利用いただいています。

利用客はどのような方が多いのでしょうか?

離島(加計呂麻島、与路島、請島など)からの通院が中心です。離島は医療体制が十分とは言えないので、町内にある4つの病院や名瀬(奄美市の市街地)の病院まで送迎しています。加計呂麻島にはフェリーが運航しているので、島まで送迎することもあります。

ハイエースの大きな窓

ハイエースの大きな窓

運賃は一般タクシーと変わらず乗降介助料がないので、町内の皆さんによろこんでもらっています。女性ドライバーは介護施設の勤務経験者で、人柄も優しく人気があります。私の方はもともと観光ドライバーなので、観光利用の時などは率先して乗務するようにしています。

旅行会社と積極的に提携していきたい

古仁屋港の海

瀬戸内町古仁屋港の風景

福祉車両導入から約1年ですが、印象に残る出来事などありますか?

大阪から観光で来られた2組のご家族をご案内したときはとても緊張しました。車いす2名とそれぞれのご家族で3泊4日、観光案内から空港までの送迎まですべて私が担当しました。まだ経験が浅い中でのご案内でしたが、とても喜んでいただき、大きな達成感がありました。

ハイビスカスのロゴ
ロゴマークのハイビスカス
GO TOトラベルステッカー
GOTOトラベル取扱店

車いすをご利用の方にも瀬戸内町の魅力を存分に感じていただきたいので、これから旅行会社とユニバーサルツーリズムの提携を積極的に行っていきたいと思っています。

生活を支える交通として多くの人に利用していただけるように

南部交通(瀬戸内タクシー)社屋・待合室

事務所は路線バスの待合室にもなっている

最後に南部交通(瀬戸内タクシー)の利用を検討されている方へひとことお願いします。

まず瀬戸内町の方に介護タクシーがあることを知ってもらいたいです。そのために宣伝をしっかりしていきたいと思います。生活を支える交通として、多くの方にご利用いただきたいです。

また観光についてですが、瀬戸内町には加計呂麻島(かけろまじま)やホノホシ海岸、高知山展望台など、見所がたくさんあります。心づくしでお迎えしますので、奄美大島にお越しの際は、瀬戸内町までぜひお越しください。


待合室でバスを待つ乗客と職員の楽しそうな会話、赤ちゃんを抱きかかえて乗車する親子に、車から降りて声をかけて乗車を手伝うタクシードライバー。都心ではあまり見かけることのない光景に、この町で暮らす人たちの優しさを感じました。

貸切バス5台、路線バス6台、タクシー5台で町民のくらしを支える南部交通。生活者とともに地域に根差しているからこそ、福祉車両の導入は必然だったのかもしれません。

南部交通 泉社長

南部交通株式会社(瀬戸内タクシー)

代表取締役 泉 清剛
1962年鹿児島県加計呂麻島生まれ。観光・路線バスの運転手を経て南部交通の代表取締役に就任。現在もドライバーとしてハンドルを握り、瀬戸内町民の移動を支えている。趣味は釣り。

南部交通株式会社(瀬戸内タクシー) 情報ページ

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