介護タクシーコラム
介護タクシーはじめました!~AiFiRST開業記~(その2)
みなさまこんにちは。アイファーストの相川です。前回は会社を退職して介護タクシーをはじめる決断をしたところまでお話しました。今回のコラムでは、開業するまでに経験したことをお話ししてみたいと思います。
介護タクシーはじめました!~AiFiRST開業記~(その1)を読む
目 次
二種免許取得を一発試験で挑戦!
まず最初に私は府中の運転試験場に行きました。そう、介護タクシーのドライバーになるには普通自動車第二種免許が必要なのです。当初は合宿免許で取得しようと思っていましたが、試験場で一発試験を受ける方法もある、と教えてもらいました。
全く頭になかったので色々と調べたところ、難しそうではあるものの費用を抑えられる点と、一発試験がどんなものなのか経験してみたいという興味が湧いてきたので、一発試験にチャレンジすることにしました。結果は筆記2回、実技3回、約3週間で合格!飛び上がるほどうれしかったです。費用も教習所で取るよりだいぶ節約することができました。
患者搬送乗務員基礎講習を受講
次に患者搬送乗務員基礎講習を受講しました。3日間(うち自宅学習1日)受講し、最後の試験に合格すると患者等搬送乗務員適任証がもらえます。講習の内容は救命救急に関する知識と実技、消毒や実際の搬送中にアクシデントが起こった場合の対処法などです。
患者等搬送乗務員適任証を取得した後は、必要な機材や消毒薬等を揃えて最寄りの消防署にて患者等搬送事業者の認定を申請すると、東京消防庁より患者搬送事業者(民間救急)としての認定が下ります。ヘルパー2級の資格は取得済(第1回参照)でしたので、これで必要な資格は全て取得できました。
開業ノウハウを求めて
さて、介護タクシーを始めるにあたり、自分ひとりではノウハウや知識がなさすぎます。どこかの介護タクシー会社でしばらく働き、独立するのであればそれなりの知識や人脈もありますが、私の場合はそうではありません。
全く畑違いの職種からの開業になるので、サポートのしっかりとした組合や団体に支援してもらえたら心強いと思い、色々な介護タクシー事業者団体を探してアプローチしました。
一般社団法人福祉移送ネットワークアイラスに入会
その中でも首都圏で一番の規模を誇る一般社団法人福祉移送ネットワークアイラスが研修内容、支援内容、一般社団法人としての組織など一番しっかりしており、また先輩もアイラスに所属していたので、一度地域会議を見学させていただくことにしました。
アイラスでは毎月、地域ごとに会議と勉強会を開催しており、情報交換や技術習得など積極的に活動していました。体験乗車で1日同乗させていただき、アイラスでの仕事内容について経験談をまじえて細かく教えていただきました。不安が一気に解消されて、早速アイラスへの入会を決めました。
間一髪!相棒ハイエースとの出会い
一番大事な車探しについて、本当は新車がいいのですがなかなか予算的に厳しく、中古車を探すことにしました。車種は最初からハイエースと決めていたのでネット検索や中古車屋さんを回りましたが、なかなか希望の車が見つかりません…。
次第に焦りはじめた頃、やっと希望の車を見つけることができたのです!善は急げ。その日のうちに車を見に行き、即決しました。あとから聞いた話ですが、私が購入を決めたあとにすぐに購入希望者が現れたそうです。もしちょっとでも見に行くのが遅かったら…。まさに間一髪の出会いでした。
装備品の準備
さあ、車も見つかり、段々と開業に近づいてまいりました!あとは車椅子をはじめとする装備品の準備です。ここで前回のコラムにも登場した先輩にアドバイスをいただき、準備を開始しました。いやー、介護用品って非常に高いんですね!これには驚きました。
車椅子、リクライニング車椅子、ストレッチャー、たん吸引器、酸素ボンベなどを揃えて、いよいよ開業!・・・と言いたいところですが、その前にアイラス独自の研修があります。実車研修と呼ばれるもので、先輩方の仕事にご一緒させていただき、勉強するといった内容です。
現場に対応できる技術を身につける
実車研修は4日間行われ、その後、自分の車にお客様と先輩事業者が乗車する逆実車研修を2日受けます。こういった研修制度が充実している点が、アイラスに加入した理由のひとつでした。
実車研修に比べ逆実車研修は実際に車いすの乗降や運転、タクシーメーターの扱い等々、やらなければならないことが沢山あり大変でしたが、開業前にお客様と先輩方に乗っていただき、とても有意義な研修となりました。
次回(第3回)はいよいよ最終回です。開業からその後についてお話ししたいと思います。