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ドライバーインタビュー

ケン介護タクシー 小俣さん

神奈川県 相模原市

ケン介護タクシー代表の小俣さん

寒さ厳しい12月、相模原市中央区のケン介護タクシーを訪問しました。取材はコロナ対策のため屋外の駐車場で、焚き木をしながらとなりました。代表の小俣さんと奥様。お二人とも気さくな方で、日が暮れるまでインタビューにお付き合いいただきました。


2022.12.26追記

ケン介護タクシーは2021年に増車したキャラバンに加え、エスクァイアを増車しました。現在は4台体制で営業しています。記事は取材当時の内容になります。

ケン介護タクシーの介護車両4台

バリエーション豊富な4台体制

個人タクシーの運転手に開業をすすめられて…

ケン介護タクシー事務所

ケン介護タクシーは相模原市で初の介護タクシー(福祉限定)というお話ですが、どんな経緯で開業に至ったのですか?

デイサービスセンターの管理者をしていた頃の話ですが、発熱などで具合が悪くなった利用者の帰りの交通手段として、当時リフト付きの車両で営業していた個人タクシーに移送をお願いしていました。

その個人タクシーのドライバーさんに介護タクシーの開業を勧められたんです。当時まだ介護タクシーはなかったのですが、リフト付きのタクシーにとても興味があって、自分もやってみたいと思い開業しました。

ハイエーススーパーロングとセレナ

車両はハイエーススーパーロングとセレナの2台

デイサービス勤務時代にリフト付きタクシーを知ったのですね。興味があったというのは何かきっかけがあったのでしょうか?

デイサービスには送迎がついているのですが、途中で帰られる方を送ることはできませんでした。介護タクシーだったら必要な時、好きな時に外出できて、移動に困っている方の役に立てると思ったんです。

20年間で58,000件の移送実績

特別仕様のハイエーススーパーロング

開業は2000年ということですが、この頃はまだ「福祉輸送事業限定」という名称はなく「患者等輸送限定」だったのですね。最初の介護タクシーというのも頷けます。ケン介護タクシーの特徴を教えていただけますか?

まずお話したいのは移送実績の数です。20年間で58,000件の移送を行ってきました。これは最も大きな特徴であり、信頼の証でもあります。あとは車両へのこだわりと、地域の介護タクシーネットワークが特徴です。

乗降口すべてにLEDテープを施工

LED照明で夜間の送迎も安全に

車両へのこだわりはすごく伝わってきます(笑)相当手をかけていますよね?

はい(笑)ハイエーススーパーロングは特注車両で、かなり手をかけています。夜間でも安全に、長距離でも快適に移動ができるように工夫を凝らしてます。ナビ連動の大型車内モニター、空気清浄機、乗降口すべてにLEDテープを施工しています。

車内の大画面モニター
大画面モニター
空気清浄機
専用の空気清浄機

予約を断ることがないように事業者のネットワークを活用

ハイエースの広い車内

おもにどのような方がケン介護タクシーを利用されているのですか?

通院・転院で8割以上を占めています。院内の付き添いにも対応しているので需要があります。要介護の方の付き添いは技術が必要なうえに時間もかかるので、対応が難しいんです。それでも私たちは、要望があれば通院・買い物などの付き添いに対応するようにしています。

セレナスロープ車

付き添いは主にセレナで奥様が対応

付き添いを受けていると通院時間帯など予約の対応が難しくなるのでは?

確かにピーク時は2台で予約を受けきれないことがあります。だから地域の介護タクシーでネットワークを作って、お互いに予約の調整ができるようにしています。予約を断らないようにするためには、介護タクシー事業者のネットワークが必要なんです。

全国各地の長距離搬送に対応

コロナ感染対策もしっかりと行っている

車内のコロナ対策も徹底

お客様に便利で快適にご利用いただくために工夫されていることはありますか?

とにかく車内で快適に過ごしていただくために、できる限りのことをしています。車内に不要なものを置かない、常に清潔な状態を保つ、会話を大切にするなど、ごく基本的なことを徹底しています。その甲斐があって、長距離搬送の依頼も多くいただいてます。

以前乗せていただいた時に感じたのですが、ハイエーススーパーロングは広々していて乗り心地も良いですよね。

これまで青森から福岡まで、全国各地に送迎を行いましたが、みなさん長距離でも負担にならないと好評です。車両以外にも、すべての車いすに腰を固定するサポーター(ランバーサポート)を装着しているので、車いす乗車の負担を大きく軽減します。

東日本大震災の時はこの車に燃料を積んで、被災地の入院患者の引き上げ搬送に向かいました。まだまだ現役、大切に乗っています。

お会いできたことに感謝

ケン介護タクシーの搬送器材

今日は長い時間ありがとうございました。最後に小俣さんの好きな言葉と、利用を検討している方に一言メッセージをお願いします!

好きな言葉ですか…。名刺にも書いてありますが「お会いできたことに感謝」ですね。ケン介護タクシーは開業から一貫して移動困難な高齢者・障がい者のお出かけを支援してきました。ご縁があって、お会いできたすべての人に感謝することを忘れないように、この言葉を大切にしています。

20年前に比べると、介護タクシーは事業者も増えて使いやすくなってます。でもまだ介護タクシーのことを良く知らない方がいて、移動に困っている方がいます。だからもっと知って欲しい。そしてぜひ一度ケン介護タクシーを利用して欲しい。そう思っています。


小俣さんは行動力もあって面倒見の良い、頼れる兄貴分といった感じの方でした。20年間変わらぬ思いで営業を続けることは大変なことだと思います。これからも地域密着、頼れる存在でいて欲しいです。

ケン介護タクシー 小俣さん

ケン介護タクシー

代表 小俣 健次
山梨県生まれ。介護職員として特別養護老人ホーム、デイサービスセンターに勤務の後、2000年にケン介護タクシーを開業。2014年には静岡県熱海市であさひ観光・介護タクシーを開業。首都圏から熱海への介護旅行に対応している。趣味は釣り。

ケン介護タクシー 情報ページ