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ドライバーインタビュー

水郷エスコート 坂本さん

千葉県 香取市

水郷エスコートの坂本さんとドライバー

2020年10月から移動困難者のための移動スーパー「SIESTA」の試験運行をスタートした一般社団法人水郷エスコートを訪問しました。今回は代表で配車長の坂本さんに、興味深い話題満載のインタビューさせていただきました。

親の介護がきっかけで介護保険事業の開始を目指す

水郷エスコートの事務所

介護タクシー事業の開始時期と開始までの経緯を教えてください。

介護タクシーを始めたのは2014年です。最初は個人でスタートしました。それまで東京でハイヤー運転手をしていたのですが、義理の両親の介護がきっかけで地元で開業しました。そして翌年一般社団法人として法人化しました。

速い展開ですね。台数を増やして事業拡大を考えての法人化ですか?

それもあるのですが、一番の目的は介護保険事業の開始です。訪問介護の指定を受けたことで介護保険利用が可能になりました。保険利用と保険外利用の併用ができるので、提供できるサービスの幅が広がりました。

豊富な車種で質の高いサービスを提供

水郷エスコートの介護車両

車両台数が多いイメージがありますが、現在の営業体制はどのようになっていますか?

千葉県は佐原(現在の香取市)、酒々井、茨城県は稲敷、水戸の4拠点で、台数は合計10台、スタッフは9名体制です(取材当時)。車いすでのお出かけに最適な軽ワンボックスから救急車仕様の車両まで、バリエーション豊富なのが強みですね。

救急車タイプの車両「パラメディック」

救急車タイプの車両「パラメディック」

パラメディックの車内

医療搬送資器材が設置された車内

救急車タイプの車両もあるんですね!他に水郷エスコートならではのセールスポイントはありますか?

ひとつは社員教育です。私が社員教育が厳しいことで有名なハイヤー会社に勤めていたので、同じようにサービスの質にこだわった教育研修を行っています。もう一つは在宅サービスと移動サービスとの併用です。保険外サービスを保険適用に切り替えるなど、手続きが負担なくスムーズにできることが特徴です。

徹底した社員教育で安心安全にプラスアルファを

水郷エスコートの介護車両・ハイエース

介護保険事業(訪問介護)をされているということなので、お客様も保険適用の方が多いのでしょうか?

現状2割程度のお客様が介護保険を利用しています。水郷エスコートは転院のお客様が多く、ほとんどの方がストレッチャー利用なんです。通院や近所の外出については市内の他の介護タクシーでも対応していますので、転院などの医療搬送の依頼が多いです。

キャラバン車内
車いすとストレッチャー
ハイエース車内
資器材も充実

社員教育に力を入れているということですが、具体的にどのような取り組みをされているのですか?

安心安全は当然ですが、おもてなし・接遇に関してプラスアルファ項目をマニュアル化しています。例えば毛布の掛け方、ユニフォームの着方や髪型などの身だしなみ、乗務中は白手袋を着用するなど、細部に至るまで徹底しています。

安全管理という面では、資格を持っている私が整備管理と運行管理を行っています。またGPS情報からの運転スコアが確認できるシステムを使って個々のドライバーの運転状況をチェックしています。

研修風景

研修風景

地域の足を守るために

安全管理も徹底されているのですね。あと水郷エスコートは福祉有償運送の運転者講習も開催されていると聞きましたが。

はい。うちは介護福祉士など有資格者と、いろいろなタイプの福祉車両が揃っているので、講習を行う環境が整っているんです。自社で福祉有償運送を行ってはいないのですが、希望者を対象に講習を実施しています。

自家用有償運送事業の運転者が増えると、介護タクシーのお客様は福祉有償運送に流れて行ってしまうのでは?

よく言われます(笑)。とはいえ、この地域で移動が困難な方にサービスが行き届いていないのも事実なんです。社会貢献というほどではないのですが、運転者講習を修了した方が社会福祉協議会などで福祉有償運送の担い手になってくれれば、地域の足を守ることができると思って取り組んでいます。

今までにない、新しいサービスを作っていきたい

移動スーパー「SIESTA」

興味深い話ばかりで時間が全然足りませんが、昨年実証実験を開始した移動スーパーについて教えてください!

今はコロナの影響もあって週に1回運行しています。訪問介護の「生活援助」というサービスを適用したいと思っているのですが、買い物をするお店が自宅の近くにやって来るという新しいサービスなので、介護保険の適用については行政と協議中です。

移動スーパーを始めようと思ったのはなぜですか?

移動が困難な方がタクシーや介護タクシーで買い物に行くと、500円の商品を買うために3,000円の交通費を払うこともあるという現状を知り、何かできることはないかと考えて始めました。介護福祉のサービスは、制度と制度の間に隙間があります。その隙間を埋めるために、これからも新しいサービスを作っていきたいんです。

目標に向かって「一意専心」

水郷エスコートのスタッフ集合写真

素晴らしいですね。坂本さんのポリシーとか好きな言葉とか、あれば教えて欲しいです。

好きな言葉は「一意専心(いちいせんしん)」ですね。じつは東京のハイヤー会社で働いたのは、自動車販売店の開業資金を貯めるためだったんです。その思いは今も変わらず、将来的には介護タクシーのノウハウを活かして福祉車両の製造販売をやりたいと思っています。

今日は長い時間、有難うございました。最後に水郷エスコートの利用を検討している方へひとことお願いします!

水郷エスコートは、移動距離30~40km程度の中距離搬送を得意とする介護タクシー・民間救急です。徹底した社員教育で、どこにも負けない質の高い移送サービスを提供しています。ご相談・ご予約をお待ちしております。

あと現在、提携看護師を募集しています!このインタビューを見て水郷エスコートに興味を持っていただいた看護師の方、ご連絡お待ちしております!


心地の良い音楽が流れる事務所、事務員さんの対応、社員の皆さんの挨拶。社員教育が行き届いていることを実感しました。子どもたちに「介護タクシーの仕事をしたい、水郷エスコートで働きたい。」と思ってもらえる会社でありたい、と話す坂本さん。すでに新たなサービスを計画しているそうです。なんだかワクワクしてきます。

水郷エスコートの坂本代表

水郷エスコート

配車長 坂本 直巳
1985年千葉県生まれ。自動車整備士、東京のハイヤー乗務員勤務を経て2014年に個人で介護タクシーを開業。翌年に一般社団法人水郷介護支援パートナー設立。新しい視点で福祉サービスを展開、地域の足を守る活動をしている。趣味はクルマいじり。

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