ドライバーインタビュー
ケアタクシーヤマヨ 齊藤さん
暑さ厳しい8月の終わり、東京都大田区にある穴守稲荷駅で待ち合わせ。モスグリーンのトヨタ・エスクァイアが迎えに来てくれました。少し高いトーンの声と笑顔が初対面の緊張を和らげてくれます。今回は2013年(平成25年)から羽田空港の近くで営業している、ケアタクシーヤマヨ代表の齊藤さんにお話を伺います。
2024.07.09追記
ケアタクシーヤマヨは2024年7月に車両をヴォクシーに代替しました。記事は取材当時の内容になります。
きっかけは父親への親孝行
NHK-BSプレミアムのTV番組「今夜は絵顔で眠りたい!」で開業の経緯をお話しされていたのですよね?
そうなんです。似顔絵セラピストの村岡さんの取材を受けて似顔絵を描いてもらう番組に出演させてもらいました。学生時代に迷惑ばかりかけていた父親が透析患者となり、これまでの恩返しになにか助けになれないかと考えて、介護タクシーを始めることを決めました。
学生時代はやんちゃだったんですね(笑)大人になってから分かる、親のありがたみですよね。
親父は頑固一徹、厳しい人でしたが、病気になってからは少しずつ距離も近くなり、亡くなる前は2人で北海道旅行にも行きました。結局介護タクシーの利用は1回だけでしたが、よろこんでくれたのが本当に嬉しかったです。
元ホテルマンの「おもてなしの心」
ケアタクシーヤマヨのセールスポイントを教えてください。
「笑顔・信頼・感謝」ですね。2013年の開業からこの気持ちを大切に「安心・安全・真心こめたサポート」を提供しています。おかげさまで、現在全体の約8割がリピーターのお客様です。
齊藤さんは元ホテルマンでしたよね。前職の経験が介護タクシーの仕事に活かされていることは多いですか?
約30年間、ホテルマンとして接客・企画・営業の仕事をしてきたので、お客様の表情や言葉からお気持ちを察することができています。お客様が求めている対応・サービスを提供すること。前職で培った「おもてなしの心」は、介護タクシーでの接遇にすごく役立っています。
今でも記憶に残る、初めてのお客様
印象に残っているお客様とのエピソードをお話しください。
初めてのお客様の話ですね。介護タクシーの開業準備中、介護の現場経験を積むために有料老人ホームなどでヘルパーの仕事をしていたのですが、ヘルパー時代にサポートしていた全介助の女性が開業後、第1号のお客様になってくれました。
家族ぐるみのお付き合いがあり、毎年春には桜を見に行くなど大変お世話になりました。初めてのお客様ということもあり、お別れは辛かったですね…。
お客様のために業界・仲間を大切にしたい
突然ですが齊藤さんの好きなもの、大切にしているものを教えていただけますか?
仲間(友人)、家族、るい(愛犬のチワプー)、JUJU(歌手)です(笑)。ここでいう「仲間」は、大きく捉えると介護タクシーの「業界」のことを指してます。僕らの仕事は個人事業主が多いので、信頼できる仲間とのネットワークがないと成り立たないんです。
ネットワークがないと利用するお客様が困る…ということですか?
その通り。ネットワークがあれば自分が対応できない時でも予約を断ることなく仲間の事業者に代行を依頼できます。ネットワークがあることで、外出にお困りの方へ移動の機会を数多く提供することができるんです。
羽田空港の近くからお迎え
最後に利用を検討しているお客様へメッセージをどうぞ。
ケアタクシーヤマヨは人と人の出逢いを大切に、お客様(ご家族)の気持ちになって笑顔でお応えしています。患者等搬送事業者(民間救急)の認定も受けています。転院などの患者搬送もおまかせください。また東京の空の玄関、羽田空港近くの事業所なので、空港送迎に便利です。お気軽にご相談ください。
齊藤さんは親しみやすい中にも気づかいを感じる話し方で、相手の受け取り方やTPOに合わせた対応ができる方でした。介護タクシーの仕事をホテルマンと同じクオリティの接客業として捉えている姿勢がリピーターを獲得する秘訣なのだと感じました。