fbpx

ドライバーインタビュー

おもてなし介護タクシーTsuka 宮古島 塚原さん 

沖縄県 宮古島市

おもてなし介護タクシーTsuka 宮古島 代表の塚原さん

夕方の海岸、白いヴォクシーに白いパンツ、ピンクのスクラブ。サングラスが似合うこの男性はなんと70代の現役ケアドライバー!年齢をまったく感じさせない若々しさとバイタリティで宮古島を縦横無尽に走っている、おもてなし介護タクシーTsuka 宮古島の塚原さんへインタビューしてきました!

人のためになる仕事だと思った

おもてなし介護タクシーTsuka宮古島のヴォクシー

塚原さんには開業のきっかけを2つお聞きしたいです。まず介護タクシーを始められたきっかけからお願いします。

両親の介護で介護タクシーにお世話になっていたのですが、仕事ぶりを近くで見て「これは人のためになる仕事だ」と感動して、前職の丸井グループを定年退職後に1年間タクシー乗務員として働いて、すぐに介護タクシーを開業しました。

退職後すぐに開業されたんですね!丸井を定年までということは60歳で退職されたのですか?

いや、60歳で再雇用になって65歳まで働いていました。介護タクシーを始めてみて、すごくやりがいがあって面白い仕事だと実感したので、丸井の後輩たちに「定年後は介護タクシー開業がおススメだよ」と紹介してます(笑)

第二の人生の舞台に宮古島を選んだ理由

ストレッチャーを積んだヴォクシーの車内

ではふたつ目の質問です。宮古島で2度目の開業をしたきっかけは?

孫の家族が仕事でしばらく宮古島にいて、こっちに遊びにきていたのですが、島の環境が自分にとても合っていて、ここに住みたいと思ったんです。さらに話を聞くと、この島には介護タクシーがないそうで、だったら宮古島に移り住んで、介護タクシーで地域の役に立ちたい!と思ったんです。

おもてなしの気持ちを大切に

おもてなし介護タクシーTsuka宮古島のロゴマーク

おもてなし介護タクシーTsuka 宮古島の特徴を教えてください。

特徴?僕ね、方向音痴なんですよ(笑)二種免許取得と勉強でタクシードライバーを1年間やっていたのですが「方向音痴でよくタクシードライバーになろうと思ったな」なんて言われてました(笑)

いや…たしかにそれも特徴ですが、なんかもっと違う感じの…

長年勤めあげた接客業のおもてなし、サポートの気持ちですかね。屋号の「おもてなし介護タクシー」という名前は、千葉にいた頃、所属していた介護タクシーグループでこの名前を使っていた方がいて、僕もすごく気に入っていたので許可をもらって使わせていただいてます。

船橋にいらっしゃいますね。私もいいネーミングだなと思ってました。

あとは予約ができることと、車いすでの宮古島介護旅行ですね。島のタクシーは車いすの方で予約が難しいようなので。UDタクシー(ジャパンタクシー)を持っていても、積極的に車いす対応をしている会社は少ないんです…。

家族で助け合う宮古島の人たちに感激

沖縄県立宮古島病院

通常の移送はやはり通院でしょうか?

そうですね。ストレッチャーやリクライニング車いすを使った移送が多いです。車いすの器材で移送できるのがうちだけ(取材当時)なので、需要が多いです。あとは旧盆・旧正月などの一時帰宅、台風レスパイト入院などがあります。

沖縄は一時帰宅の時期が集中すると聞いたことがあります。

伝統行事には島に帰ってくる人たちも多くて、家族がたくさん集まります。退院や一時帰宅でも家族総出で迎えに来てくれて、島の人たちのパワーを感じます。僕がやってる介助なんかもご家族が熱心に勉強して「次はもう大丈夫です」って言われちゃうこともあるんです(笑)あのパワーはホントにすごいですよ。

介護旅行に積極的に取り組みたい

ヴォクシーの後部スロープ

塚原さんのプライベートについてですが、お休みの日は何をされてるのですか?

サイクリングと釣りですね。どちらも観光客向けにツアーガイドをしてます。趣味を兼ねた副業です(笑)島のことをよく知ることで、介護旅行に来られるお客様をしっかりご案内できるようになるので、仕事の勉強にもなってます。

これまでどんなお客様から介護旅行の依頼がありましたか?

小児まひのお子さんとご家族や、車いすで一人旅の方など、いろいろな方にご利用いただいています。みなさん宮古島の海と自然が好きでしたね。これからアクセシブル・ツーリズムを企画している事業者とも提携していきたいです。宮古ブルーの海を見てみたい!という車いす利用の方は、あきらめずに僕に相談して欲しいですね。

介護は生涯学習、すべて汝がことなれ

突然ですが、塚原さんの座右の銘って何でしょうか?

「すべて汝(なんじ)がことなれ」ですね。丸井の社訓です。なんでも自分のことと思いなさい。という意味ですが、まさに介護がその通りで、いまご両親がお若い30代、40代の人たちもいずれは親の介護がやってきて、さらに歳を取れば自分が介護を受けるようになる。

介護の勉強は、身近で自分に返ってくる生涯学習だと思います。まさに「すべて汝がことなれ」ですね。僕もまだまだ勉強中です(笑)

Uターン・Iターン開業で地域貢献して欲しい

夕陽の海に映えるヴォクシー

最後に利用を検討されている方へメッセージをお願いします。

島の皆さまにはもっと介護タクシーを利用してもらいたいです。きっと料金以上に価値のある便利なサービスだと感じていただけるはずです。また、宮古島に観光に来られる高齢者・障がい者のお客様は、おもてなし介護タクシーTsuka 宮古島までぜひご相談ください。

今日は長い時間ありがとうございました。

ちょっと待って!これだけ言わせて(笑)僕は70代だけど、宮古島で介護タクシーを始めて本当に良かったと思っています。日本には介護タクシーのようなサービスがない地域がまだたくさんあります。そういう場所で介護タクシードライバーとして活躍する仲間が増えるといいな、と心から思っています。

決して簡単なことではないと思いますが、こんなに喜んでもらえる仕事は他にありません。生まれ故郷や好きな場所で地域貢献をしたいという方がいれば、ぜひ介護タクシーにチャレンジして欲しいです!

おぉ…最後に熱いメッセージをありがとうございます!私も同感です。介護タクシー案内所でも、Uターン・Iターンで介護タクシーを開業する人たちを応援していきたいです。


「人生で今がいちばん楽しい」と話す塚原さんは本当に活き活きとしていて、仕事もプライベートも充実していることが伝わってきました。ユーモアがあって親しみやすい中にも、接客業としてのマナーをわきまえているところが、島のみなさんに支持されている理由なのだと思います。次回は釣りとサイクリングに連れて行ってもらいたいです(笑)

おもてなし介護タクシーTsuka 宮古島の塚原さん

おもてなし介護タクシーTsuka 宮古島

代表 塚原 修
1950年山梨県生まれ。丸井グループで販売員、管理職を経て2017年に千葉県佐倉市で介護タクシーを開業。その後、千葉の事業所は息子さんに引き継いで宮古島に移住、2021年におもてなし介護タクシーTsuka 宮古島を開業。趣味はスイミング・釣り・サイクリング。

おもてなし介護タクシーTsuka 宮古島 情報ページ