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ドライバーインタビュー

アシストキャブ龍馬 木本さん

東京都 葛飾区

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東京都葛飾区のアシストキャブ龍馬に訪問しました。実はドライバーの木本さんは介護タクシー案内所サイト立ち上げのきっかけになった方なんです!今回は某有名女性週刊誌の取材と一緒にお話しを伺いました。

こんな無理なお願いでも、木本さんだからなんとか実現した企画です(笑)。

金融業界から転身

ますはお決まりの質問です。開業のきっかけを教えてください。

長年の証券会社勤務から2009年に独立してアシストキャブ龍馬を開業しました。仕事や観光で全国を飛び回っていたこともあり、旅行が好き、運転が好きな性格と、比較的少額の投資で事業がスタートできるという点で、介護タクシーをやってみようと決めました。

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今日はカメラマンも一緒です
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相棒の2代目「龍馬号」

少額の投資、という部分はさすがに元金融マンといった感じですね。旅行が好きということで観光にも力を入れていらっしゃいますよね?

はい。NPO法人 高齢者・障がい者の旅をサポートする会の正会員「旅サポーター」の認定を受けて活動中しています。あとは東京シティガイドと江戸検定(江戸文化歴史検定)の資格も持ってますよ。

観光・旅行の対応もグループのメリットを活かして

さすが東京観光のプロフェッショナル!すべて安心しておまかせできますね。やはり「観光・旅行」というのがアシストキャブ龍馬の強みでしょうか?

確かにそうなんですけど、こうやってしっかり対応できるのもアイラス(一般社団法人福祉移送ネットワーク アイラス)というグループで活動しているからなんです。月1回の勉強会と研修をしっかり実施しているので、あらゆる場面でも対応できる情報とスキルが全員に備わっています。

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ゆとりのある明るい室内
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コンパクトなキャラバンのリフト

もうひとつ、グループという強みは団体の対応にも活きてきますよね?

アイラスがJTBと契約していることもあって、年間で30回ほど地方の特別支援学校の修学旅行やその他の団体旅行をアイラスで受けています。アイラスグル―プは200台近いネットワークがありますので、大人数でも安心してご利用いただけます。

あたたかく細やかな気遣いに東京の「粋」を感じる

やはり観光で利用する方が多いのですか?

月に平均して1・2回くらいですかね。メインの利用は通院です。あとはデパートまでお買い物だったり、食事だったり。入退院、特に病院のソーシャルワーカーさんから退院の依頼が多いですね。お墓参りや親戚の結婚式に出席、なんて利用もあります。お孫さんの結婚式に出席するために地方から来られる方のご案内をすることも多いです。

でもね、通院やふだんのお出かけだって、ちょっと考え方を変えると楽しい思い出になるんです。桜の季節は少し遠回りして花見をしてみたり、時間があったらお花見スポットをいくつか巡ってみたり。介護タクシーを利用する楽しみとして少しでもお客様に喜んでいただきたいと思っています。

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民間救急でも活躍している龍馬号

先ほど車内を見せて(というか乗車させて)いただきましたが、なんだかとても落ち着く雰囲気でした。利用者が使いやすいようにどんなことに気を付けていらっしゃいますか?

車内をスッキリさせるのはもちろんですが、こんなものがあったら良いかな?と思うものを使っています。例えば傘や杖が立てられる入れものであったり、キルティングのシートカバーやタオル、うちわや電動蚊取り器など、少しでも快適に過ごしていただけるように気を配っています。

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傘立て・杖立てとうちわ、電気蚊取り器
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向かい合って会話ができます

2列目シートの後ろにある腰かけも何か使い道がありそうですね。

そうなんです(笑)。これは物入でもあるんですが、車が止まっている時に車いすの方と向き合って座れるように用意しているんです。走行時はみんなの背中しか見えないですからね。

これは初めて見ました!こういった気遣いで車内の雰囲気がこんなに変わるんですね。色もブラウン~ベージュで揃えていて、なんだか家の居間にいるような感じでした(笑)

一歩踏み出すことが大切

お客様とのエピソードで印象に残っていることを教えてください。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)で体の自由がきかない方の旅行を6年間お手伝いした時の話です。ご本人は旅行に行きたい、でもご家族は外出は危険だとためらっている、という状況でした。そこで私たちがヘルパーを添乗させるプランを提案して「これでまず1歩踏み出してみましょう」と旅行をお勧めしました。

1回目の横浜観光が無事に終わると、翌年から5年連続で旅行に出かけました。富士山が好きな方だったので、河口湖から富士山を望む絶景のドライブを企画、そこで撮った写真をお渡ししたらとても喜んでくれました。やっぱり本人の気持ちをできるだけ考えて、家族が一緒に一歩踏み出すことが大切なんだなと感じた出来事でした。

お出かけでトイレの気遣いをなくすコツ

利用するお客様に対して気を付けていることはありますか?

東京観光などでいつも心がけているのはトイレですね。最近できたコンビニなどはトイレが使いやすくなっていますが、車いすや歩行困難な方が利用しやすいトイレは、東京といっても多くはないんです。お客様の中にはトイレに介助が必要になるのが心苦しくて「トイレに行きたい」となかなか言いにくく、我慢している方も多いんです。

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龍馬号が自然にトイレへまでご案内します

私もタクシーで移動中に「トイレに行きたいから止めてください」とは余程の状況じゃないと言えないです。体の不自由な方にとってはなおさらですよね…。

そんなときは行き先の提案をしてトイレに向かうんです。「トイレに行きましょう」ではなく、「せっかくなので○○ホテル(○○百貨店)に寄ってみませんか?」と提案するんです。そこで自然に「ここはトイレも広くて立派なんですよ」とご案内することでみなさん抵抗なくトイレを利用します。付き添いのご家族も「じゃあ私も」といってみんなでトイレに行くこともあるんですよ(笑)。

観光スポットを提案するように自然にトイレを案内しているんですね。

東京の有名ホテルの立派なトイレを使ってみた。というだけでも旅の思い出になりますし、お客様も気兼ねなくトイレに行けるようになります。

坂本龍馬はお客様との会話の「つかみ」

ところで木本さん、屋号の「龍馬」ですが、坂本龍馬がお好きということで付けた名前ですよね?

もちろんそうです。この屋号も介護業界の坂本龍馬になるという”志”のもとに名付けました。ただね、ひとつだけポイントがあって。利用するお客様みなさんに「高知県出身ですか?」って聞かれるんです。そこでいつも「東京出身です」と答えるところから会話が始まるのですが、これがお客様のことを知るいいきっかけになるんですよ。龍馬の話題でお客様との距離もすぐに縮まるんです。

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電話番号は「お迎えに、いくぜよ!」

近くてもいい、みんなお出かけしたいと思っている

最後にアシストキャブ龍馬の利用を検討されているお客様へメッセージをお願いします。

まず行き先と到着希望日時をご連絡ください。そこに合わせてゆとりを持った時間、ルートで安全かつ的確にお送りします。もし私が予約を受けられない状況でもご安心ください。アイラスグル―プの仲間が代わりにお伺いします。

介護タクシーは移動が困難なお客様のお出かけの夢(希望)を叶えることができる仕事、社会貢献ができる仕事です。私は昔、身体の弱かった父を旅行に連れて行ってあげることができませんでした。今でもあの時のことをとても残念に思っています。

ご家族のみなさま、ぜひご本人が行きたい場所へ連れて行ってあげて欲しいです。近くだっていいんです。みなさん外出したいという思いを持っています。私たち介護タクシーが、その思いを叶えるお手伝いをしっかりとさせていただきますので、いつでもご相談ください。

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今回はダブル取材でした


木本さんには何度もお会いしているのですが、ここまでご自身のこと、お仕事のことを伺ったのは初めてでした。今度は「第1回 国宝検定」にチャレンジするそうです。キャリアも十分、最前線で活躍している木本さんが「まだまだ勉強中だよ」とおっしゃる姿には、ただただ脱帽でした。

長くなりましたが最後に一つだけ・・・。取材場所になったファミレスの駐車場で車から降りるとき、木本さんが「足元が水たまりになってるので気をつけて」とひとこと声をかけてくれました。ちょっとしたひとことが、その人の人柄と優しさを感じさせてくれる。やっぱり介護タクシーって「お出かけしたい人の夢を叶えてくれる乗り物」なんだなぁと、あらためて感じました。

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アシストキャブ龍馬

代表 木本 誠二
東京都葛飾区生まれ、東京龍馬会会員。四半世紀にわたり金融業界で活躍、2009年にアシストキャブ龍馬を開業。前職の経験を活かし、お客様、家族、仲間を大切に日々営業している。好きな言葉は「十人十色」。現在、一般社団法人福祉移送ネットワーク アイラスの代表理事を務める。

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