介護タクシーコラム
乗る人も乗せる人も楽になる!ハイエースのお役立ちアクセサリー
先週は東京ビッグサイトで国際福祉機器展(H.C.R.)が開催されていました。2022年に取材に行って以来、見に行く時間がなかなかできず…。そこで当時のレポートでみなさんに紹介できなかったアイテムがあったことを思い出し、いまさらながらにコラムを書いてみました(汗)
目 次
リフトの段差を解消する「レステップ」
ご紹介するのは介護タクシーの1BOXタイプで多く採用されている、トヨタ・ハイエース用の純正アクセサリー2つ。1点目は電動リフトのフラップ部分に取り付ける後退防止用ストッパーに取り付ける段差解消アクセサリー「レステップ」です。乗降場所が砂利などの凹凸があったり、斜面の場合に生じる段差が少なくなるので、乗車の際の振動も少なく、ケアドライバーも車いすやストレッチャーを押す力を軽減できます。
8つのパーツがそれぞれ地面を捉えるので乗降がさらに楽に
砂利など凹凸が激しい場所でも8つのパーツがそれぞれに地面を捉えるので段差ができにくくなります。1つのパーツの幅が62mmなので、車いすやストレッチャーのタイヤがちょうど通るサイズです。
衝撃による痛みの軽減とウイリーの不安を解消
トヨタ自動車にょると、レステップを装着するとリフトの段差による振動が約3割から半分程度に軽減されます。また、レステップ未装着のリフトだと体重70kg以上の車いすの方は乗車時にティッピングレバー(足をかけて前輪を持ち上げるためのバー)を使ってウイリー状態にする必要があるのですが、レステップ装着時は体重90㎏の方でもウイリーなしで乗車できました。
私も車いす乗車体験を何度か経験していますが、ウイリー状態はかなり不安な気持ちになります(怖がりだからですが)。ウイリーなしで乗車できるのは利用される方とっても安心です。また、介助するケアドライバーにとっても腕や肩、腰の負担が少なくなります。
「レステップ」を動画で紹介
トヨタ自動車のYouTubeチャンネルにレステップの紹介動画があります。詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
レステップは愛知県豊田市にある障害のある人たちが自動車部品を作っている「こじまキャンパスさくら工場」で製造されています。
バックドア開閉時の負担を軽減「シェイクバンド」
2点目はハイエースのバックドアストラップを長く、掴みやすくしてくれる「シェイクバンド」という製品です。比較的身長の低い女性のケアドライバーから「バックドアを閉めるのが大変」という声を聞くことがあります。自分でストラップを継ぎ足ししている方もいらっしゃいますが、トヨタの純正アクセサリーがこの悩みを解消してくれます。
ストラップの長さが78mm長く、輪っかを開いた状態にすることで掴みやすく
シェイクバンドは取付簡単、ストラップが長くなってもバックドアに挟まらない工夫がされています。こちらは介護タクシーを利用する私たちには直接関係のないアクセサリーですが、ケアドライバーの腕や肩の負担を軽減して、安全にバックドアを閉じることができれば、安全運行にもつながります。
「シェイクバンド」を動画で紹介
シェイクバンドもトヨタ自動車のYouTubeチャンネルに紹介動画があります。詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
ケアドライバーの負担軽減が乗る人の安全・安心につながる
私たちが介護タクシーとして利用している福祉車両は、乗る人の負担が少なく快適に利用できるよう、さまざまな工夫がなされています。さらに乗せる人=ケアドライバーの負担も軽くなれば、私たちはもっと安全に、もっと便利に介護タクシーを利用できるようになるはずです。
ちょっとマニアックですが、介護タクシーを利用する際に、今回ご紹介したアクセサリーがついていたら「これ、レステップですよね」「シェイクバンドをつけてるんですね」と話しかけてみてください。きっとケアドライバーさんは驚くと思いますよ。
「レステップ」「シェイクバンド」の設定車種は、ハイエース車いす仕様車(年式:2004年8月以降)となっています。掲載した商品画像はトヨタ自動車のホームページ、YouTube動画より使わせていただきました。