介護タクシーコラム
介護タクシー・民間救急が担う病院移転の患者搬送に密着!
2021年元旦、新築移転した神奈川県の相模原協同病院に、仕事を終えた介護タクシー・民間救急車両が集合しました。今回の業務は新病院までの入院患者搬送で、日頃からお世話になっている宮園バスさんからご紹介いただき、準備段階から密着取材させていただきました。
目 次
事前のリハーサルを2回、確認は入念に
準備は2020年の秋から。宮園バスの担当者が相模原地区の介護タクシー事業者に協力要請を行い、7事業者11台にスケジュール調整をお願いしました。2か月以上も先の話でしたが、移転の日程は元旦。年末年始は休業する事業者もあるので、事前にスケジュールを押さえておく必要があるのです。
11月と12月にリハーサルを実施
協力事業者が決定したら、次はリハーサルです。病院職員の方が患者役となって、乗車・降車を行います。車いすの方は病院の車いすで乗車しますが、ストレッチャーは介護タクシー事業者が所有しているものに移譲します。病院のストレッチャーと介護タクシーのストレッチャーは作りが違うようです。
点滴注入の方、酸素吸入の方、様々なケースを想定して、繰り返し乗車・降車を行います。その様子をたくさんの医師・看護師が囲んでチェックします。できるだけ負担を少なく、安全に入院患者を搬送するために、リハーサル後も打ち合わせを行い、対応や必要器材について見直しを行いました。
車いす搬送は「介護」ストレッチャー搬送は「担送」の表示
旧病院で業務開始前のミーティング
いよいよ本番の日がやって来ました。天気はとても良かったのですが、その分朝方はかなり冷え込みました。AM8:00、旧病院に集合。宮園バスの担当者が搬送ルートとスケジュールを説明します。ドライバーに番号の入ったビブスとN95マスク、フェイスシールドなどを支給、感染対策についても確認します。
ストレッチャー搬送の車両には「担送」、車いす搬送の車両には「介護」と書かれたボードを貼り付けます。誰がどの車にいつ乗るのか、間違いがないように管理されています。
看護師とペアで病院間を往復
病院職員とのチームプレイ
入院患者の搬送は、介護タクシーと救急車で大きなトラブルもなく順調に進みました。車両には看護師が同乗するのですが、リハーサルの甲斐あって、介護タクシードライバーとの連携もしっかりできているようでした。
業務開始から2時間ほど経過、予定よりも前倒しで移転搬送が進んでいました。元旦ということもあり道路も空いていて、新旧病院を往復する時間も想定より早かったようです。
業務を終えて新病院に集合
新病院にも宮園バスのスタッフが常駐
最後の担当患者を新病院に搬送後、各自業務終了となります。新病院は敷地も広く、駐車スペースも豊富にあります。何よりも新しい病院は気持ちが良いです。新病院の患者受入口にも宮園バスのスタッフが配置されていて、進行状況の確認を行っていました。
旧病院に看護師を送り届けた車両が帰ってきました。こうやって並んで走る姿をほとんど見る機会がないので、とても壮観でした。
皆様お疲れ様でした
介護タクシー・民間救急の役割を再発見
新病院の駐車場で宮園バスの担当者から終了の報告と挨拶がありました。介護タクシー、救急車、宮園バス、引越し業者、病院スタッフの皆さん。それぞれが大切な役割を持っていて、病院移転がスムーズに行われているのだと実感しました。皆さん、本当にお疲れ様でした。
今回の取材を通じて、日常業務以外に介護タクシー・民間救急にはこのような役割もあるのだと改めて知ることができました。車いすやストレッチャーで移動ができる車両、そして乗降介助と運転のプロ。介護タクシーや民間救急が必要とされる場所は、まだ他にもたくさんあるような気がします。
協力介護タクシー・民間救急事業者
- かえる介護タクシー
- ケン介護タクシー
- みらい介護タクシー
- 民間救急搬送サービスさがみはら
- チームひばり(つばめ号・かもめ号)
- 介護タクシー雅
- たいよう介護タクシー