ドライバーインタビュー
シンセリティーサービス 飯田さん
小雨が降ったり止んだりで少し肌寒い5月、神奈川県横浜市にあるシンセリティーサービス株式会社を訪問してきました。コロナ禍の厳しい状況のなかで移動支援を続けている、代表の飯田さんにお話を伺いました。
2023.04.19追記
シンセリティーサービスは、現在ハイエース3台体制で営業しています。記事は取材当時の内容になります。
人・地域・社会の役に立ちたい
今日はお時間いただき有難うございます。やはり新型コロナウイルスの影響は大きいですか?
影響がないとは言えませんね。ただ通院などで移動が必要な方がいらっしゃいますので、ご家族・病院としっかり連携して十分な感染防止対策を行いつつ、移送を行なっています。しばらくはこの状態が続くと思います。
では、まず開業の経緯からお話しいただけますか?
社会人になっていろいろな仕事を経験してきましたが、10年以上かかわってきた福祉用具専門相談員としての仕事のなかで、ちょっとした工夫や用具の使い方でこれだけ人の役に立てるんだということを実感しました。この経験を活かして、移動のサポートでも多くの人のお役に立ちたいと思ってシンセリティーサービスを開業しました。
事業のスタートが福祉用具ではなく介護タクシーだったのはなぜですか?
もともとクルマが好きで、なかでも人を送迎することが好きだったからなんです。福祉用具専門相談員時代に、お客様が外出をあきらめてしまうのを幾度となく見てきたので「この人たちのお役に立ちたい。」という思いがあって、介護タクシーを始めました。自分ではこの仕事が天職だと思っています。
福祉用具専門相談員のキャリアを活かして
介護タクシーでも車いすなどの福祉用具を使用しますが、福祉用具のお仕事というのは具体的にどんなことをするのでしょうか?
福祉用具のアドバイス、レンタル、販売がメインですね。福祉用具専門相談員として利用する方に適した福祉用具をご提案して、介護保険の手続きもお手伝いします。用具のメンテナンスやオリジナルのキットを作ったりもしています。
” alt=”ストレッチャーを車両に格納する飯田さん” class=”aligncenter size-full” />介護タクシーの仕事でも、お客様との会話の中で福祉用具についていろいろなアドバイスをしたり、依頼があれば車いすの点検なども行っています。移動のサポートだけでなく、福祉用具でもお役に立ちたいと思っています。
快適で安全に利用してもらうために
車内にサーキュレーターが置いてありましたよね。あれは何に使うのでしょうか?
車内の空調を快適にするために使っています。後部座席のエアコンは車いすの方にダイレクトに風が当たることがあるので、サーキュレーターを使って調整しています。バッテリー式で設置場所を変えることができるのが便利なんです。
その他で工夫されていることはありますか?
車いすやストレッチャーの方だけでなく、介助があればご自身の力で乗降できる方にも多くご利用いただいていますので、乗降口にLEDテープを取り付けています。また、後部にスピーカーを取り付けて音楽など聴けるようにしています。
あとはこの時期なので飛沫防止のビニールシートを使っています。車いすなどの機器材は福祉用具専門相談員の経験を活かして、使いやすいものを選定しています。
家族のように接してくれるのが嬉しい
お客様とのエピソードで印象に残っていることを教えてください。
2泊3日の温泉旅行にご一緒したことですね。神奈川県の湯河原温泉に行ったのですが、移動だけでなく入浴など介助全般を行いました。福祉用具で馴染みのあるお客様だったので、自分の息子のように接してくれるのが嬉しかったです。
たくさんの笑顔が見たい
シンセリティーサービスの利用を検討している方へひとことお願いします。
私たちの使命は、できないことをできるようにサポートすることだと思っています。安全で優しい運転はもちろん、ご要望には柔軟に対応して参りますので、外出を諦めずにぜひ一度お電話ください。
最後に飯田さんの好きな言葉を教えてください。
「ありがとう」です。「ありがとう」は言われる方も言う方も、どちらも笑顔になれる素敵な言葉だと思います。私はこの「ありがとう」という言葉を通じてお客様、取引先、従業員、家族、友人、生まれ育った横浜・瀬谷のみなさんの笑顔をたくさん見たいと思っています。
家族と友人、生まれ育った瀬谷を大切にする飯田さん。ひとつひとつの質問にしっかりとていねいに答えていただきました。親しみやすく爽やかな話し方に人柄がよく表れていました。かかわりあう人を笑顔にする仕事。これからも頑張って欲しいです。