ドライバーインタビュー
沖縄交通 豊見山さん
沖縄県那覇市で介護タクシーを運行する県内唯一の法人タクシー(取材当時)、沖縄交通の豊見山取締役にお話を伺いました。沖縄県民が馴れ親しんでいるタクシーを介護福祉の分野に広げて行こうという取り組みについてお話を伺いました。
介護タクシーを持つ法人タクシーとして地域の外出を支えたい
介護タクシー事業を始めたきっかけは?
沖縄交通は創業が昭和30年代の県内でも老舗のタクシー会社ですが、当時は車いすの方が利用できるタクシーがなかったので、車いすや歩行困難な方のニーズに応えて2004年に介護タクシー事業をスタートしました。現在は一般の予約対応や、那覇市の高齢者外出支援事業のお手伝いをしています。
車両は車いすのまま乗車できるファンカーゴ4台、ストレッチャーも乗車できるハイエース1台の計5台で営業しています。座席が回転して乗車しやすいウェルキャブ車両も保有しています。(2022.01.08追記 現在はハイエース、シエンタ、ファンカーゴ、クリッパー、エブリィなど計6台で営業しています。記事は取材当時の内容になります)
現在県内で介護タクシーを運営する唯一の一般タクシー会社ですが、他社は介護タクシーを始めないのでしょうか?
当社の介護タクシーは福祉限定事業ではなく、一般タクシーとして登録しています。介護移送の利用がない時に一般タクシーとしても運行できますからね。ただどうしても一般タクシーよりも営業効率が悪くなってしまうので、参入する法人タクシーも今はないみたいです。(2022.01.08追記 現在は沖縄交通も福祉限定車両として運行しています)
それに今は福祉限定事業者の数も増えてきていますので、そちらに任せようという感じではないでしょうか。
タクシー会社としての観光ノウハウ
沖縄交通のセールスポイントを教えてください。
介助が必要な輸送に関してはヘルパーを同乗させるか、ヘルパーの資格を持つドライバーを乗務させています。那覇市内は階段が狭くて高い建物が多いので、車いすの方をヘルパー3名で階段介助したこともあります。また女性ドライバーが在籍していますので、ご希望の方にはできる限り女性ドライバーが向かえるよう調整しています。あと観光タクシーのノウハウが豊富というところでしょうか。
沖縄ということで観光需要が多いのでは?
はい、確かに需要は多いです。特に当社は長年観光タクシーの取扱いをしているので、介護タクシーでの観光案内も自信をもって対応しています。施設の団体旅行や特別支援学校の修学旅行の依頼が多いですね。観光タクシーの実績を評価していただいて、リピートしてくださるお客様も多いです。
ホームぺージを見やすくきれいに
お客様に便利で快適に使っていただけるように工夫いていることはありますか?
車種のバリエーションを増やしてお客様の状態と目的に合わせた対応をしています。ファンカーゴは小回が利いて天井が高いので沖縄の狭い道にピッタリです。また全車種乗り心地よく利用していただけるよう車両整備にも気を配っています。整備工場を持っているという点では他社よりも安心してご利用いただけると思います。
あとはホームページを見やすく、きれいに、分かりやすくしているところですね。インターネットで介護タクシーを探す方も増えてきているので、スマートフォンでも見やすいサイトにしました。おかげさまでホームページからのお問い合わせも増えてきています。
子どもの頃からタクシーは身近な存在
子育てタクシーも運行されていますよね?
一般社団法人全国子育てタクシー協会に加盟しています。お子様連れでの外出サポートや、保護者に代わって子どもを送迎するサービスで、2009年から運行しています。ご存知の通り沖縄には電車がゆいレール(モノレール)以外になく、みんな子どもの頃からタクシーを利用しています。私も学生時代、学校にタクシー乗り場があってよく利用していました。
学校にタクシー乗り場があるんですか!?
はい。当時は初乗り1.8km420円だったので、3人で乗ってもバスよりも安かったんです。タクシーが身近な存在である沖縄だからこそ、子育てタクシーから介護タクシーのサービスまで、いつも便利なタクシー会社でありたいと思っています。
最後にこれから利用を検討されている方へメッセージをお願いします。
そうですね。気軽にご相談いただきたいです。沖縄交通は介護タクシーの台数が多く、車種のバリエーションも豊富です。少なからずお出かけのお手伝いができると思いますので、ご予約・ご相談をお待ちしております。現在、沖縄の一般タクシー会社で介護タクシー営業をしているのは沖縄交通だけです。介護タクシーを続けているのもお客様にとっていつも身近な存在でありたいという思いがあるからだと感じました。今後も増え続ける介護タクシーの需要に対応できるよう頑張って欲しいです。