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介護タクシーコラム

介護タクシーケアドライバー座談会〈グループだからできること〉

タクシー

介護タクシーのお仕事について、アイラスグループのみなさんに聞いてみた件。

1月終わりの19:00頃、モニター上に6人のケアドライバーが集まりました。一般社団法人福祉移送ネットワークアイラスに加盟する介護タクシー事業者のみなさんです。首都圏で約250台のネットワークを持つアイラスグループのみなさんに、介護タクシーの仕事について語っていただきました。

参加者プロフィール

ピッコロケアタクシー小﨑祐さん

小﨑 祐(こざき たすく)

2020年に杉並区でピッコロケアタクシーを開業、アイラス中央グループ所属。前職はごみ収集作業員、父親の友人からの勧めで介護タクシー業界へ。趣味は楽器演奏と山登り。

ケアタクシーアクアマリン菊田博之さん

菊田 裕之(きくた ひろゆき)

2020年豊島区でケアタクシーアクアマリンを開業、アイラス中央グループ所属。前職は訪問入浴、2016年よりアイラス加盟事業者の2号車を担当していた。趣味は釣り。

AXIS(アクシス)塚越和也さん

塚越 和也(つかこし かずや)

2021年埼玉県所沢市でAXIS(アクシス)を開業、アイラス埼玉グループ所属。前職はメガネ販売店、開業のきっかけはアイラスグループの介護タクシーを利用したこと。

ケアサービスあおき青木 悟さん

青木 悟(あおき さとる)

2008年埼玉県川口市でケアサービスあおきを開業、アイラス埼玉グループ所属。前職はホテル業界、早期退職制度を利用して介護タクシー業界へ。趣味は鮎釣り。

介護タクシーランド陸名秀和さん

陸名 秀和(りくな ひでかず)

2018年板橋区で介護タクシーランドを開業、アイラス中央グループ理事。前職は積載車のドライバー。イーバイクをいじりすぎて壊してしまうくらいの自転車好き(笑)

まめキャブ荒井利行さん

荒井 利行(あらい としゆき)

2010年埼玉県草加市でまめキャブを開業、アイラスグループ副理事長。前職は大型医療機器の営業職、趣味はトロンボーン演奏で吹奏楽団の副団長を務めるほどの腕前。

ここ10年で大きく変わった介護タクシーを取り巻く状況

介護タクシー業界の変化

みなさん今日はよろしくお願いします。いきなり堅い話題ですが、みなさんが感じている介護タクシー、介護福祉移送の現状について聞かせてください

【青木】自分が開業した頃、15、6年前に比べたらずいぶん変わったよ。まずコールセンター依頼が多くなったのと、教育・研修がすごく充実したと思う。

アイラスはコールセンターを運営しているから予約が便利ですよね。

【青木】そうそう。あと代行(予約が重なっている場合など、グループの事業者に仕事を依頼すること)もすごく増えた。開業してからしばらくの間は「こんな収入で生活できるのか?」という感じだったけど、いまの人たちは3ヶ月くらいで独り立ちできてますね。昔に比べてみんなの営業力も高くなっているんじゃないかな。

【菊田】7年くらい前と比べても介護タクシーの認知度はずいぶん上がっていると思います。見習い時代、2号車で運行していた頃は依頼件数も少なく、1日車の掃除で終わることもあったりしました。

クイックな対応が求められるように

新しく開業する仲間が必要

【荒井】私も開業して13年になりますが、最初は青木さんにいろいろと教えてもらいました。昔はもっとのんびりしていて、午前中でも時間に余裕がある時がありました。ですよね、青木さん。

【青木】あぁ、確かにそうだったね。

【荒井】転院の依頼などは遅くても1週間前には決まっていたのですが、いまは2日前とか前日に依頼が入ってきます。そのほか通院などの依頼でも、当日予約が多くなりました。ここが明らかに変わった点で、迅速な対応が求められるようになりましたね。

依頼に対応できる車両の確保も必要になりますね。

【荒井】そうなんです。アイラス加盟の全車で対応しても、どうしても車両が足りない時間や曜日ができてしまいます。ここを解消するために新しい仲間を集めて、お客様や病院・施設の皆様にご満足いただける配車体制をつくらないといけないと思っています。

グループのバックアップと先輩事業者の存在が大きい

アイラスで開業して良かったこと

アイラスに最近入会された小﨑さん、塚越さんにお伺いします。入会のきっかけと入会して良かったことを教えてください。

【塚越】義理の母がアイラスに加盟されていた安藤さん(2021年9月に引退)にお世話になり、この仕事を知って興味を持つようになりました。安藤さんに直接電話して介護タクシーのこと、アイラスのことを教えてもらい、入会を決めました。

【小﨑】僕も父の友人がアイラス中央グループの方で、その人に開業とアイラス入会を勧められました。最初は父の方を誘っていたんですけど、そのうち僕が誘われるようになって…。

アイラスグループ全体勉強会

【塚越】業界経験がまったくなかったので不安でしたが、アイラスの研修制度と安藤さんの存在が大きかったですね。

【小﨑】実際に介護タクシーの仕事をしている先輩方の生の声を聞けたのが良かったです。あとコールセンター依頼や先輩からの代行依頼のおかげで、すぐに生活できる収入を得ることができました。アイラス入会して本当に良かったと思ってます。

アイラスのドライバーはみんな感じがいい

アイラスクオリティーの継承

アイラスグループは今年(2023年)で10周年を迎えるそうですね。10年を経て、いまのアイラスグループはお客様からどのような評価を受けていますか?

【陸名】うーん。難しい質問ですね…。

【青木】リピーターのお客様から「アイラスのドライバーさんは誰が来ても感じがいいですね」と言われたことがあります。私が迎えに行けない時はグループの仲間に代行をお願いするのですが、みんなきちんと挨拶をして、どなたを迎えにきたのか説明もしっかりしてくれるとお褒めの言葉をいただきました。挨拶も何もない事業者もいるそうなので…。

【荒井】えぇー!?そうなんですか?

【青木】精算時も総額だけじゃなく、明細をきちんと説明してくれていると評価いただきました。グループの仲間がしっかし対応してくれるので代行も安心してお願いできる。おぉさすがアイラスだな、って。

【荒井】いやいや青木さん!その「さすがアイラス」を作ってきたのが青木さんじゃないですか。私たちはそれを守っているだけですよ。

この10年でしっかりとアイラスクオリティが受け継がれているんですね。

【陸名】じゃあ僕はちょっと違う視点で。理事という立場上、お客様のところにお詫びに行くことがあるのですが「これからもアイラスを利用したいのでしっかり改善してほしい」とお叱りを受けたり、「アイラスにお願いできなくなると困る」と言われたりします。

期待されているか厳しいお言葉をいただくこともある

期待されているグループだからこその厳しい評価ですね。

【陸名】だから僕らはアイラスが良いグループであり続けるために、研修をしたり会議で課題を共有してみんなで解決方法を考えています。そうすればアイラスのファンも増えて、アイラスで働きたいという人も集まってくると思うんです。

【荒井】陸名さんの言う通りで、アイラスの仲間がちゃんと仕事をしてくれるからお客様も信頼してくれる。私が担当しているお客様も「アイラスのドライバーさんは他の事業者よりも全然いいよ」と言ってくれます。少し気難しい方なのですが、代行をお願いする仲間がいい仕事をしてくれるから安心なんです。これもアイラスクオリティーのひとつです。

グループの誰が迎えに行っても安心というのは、行きと帰りを複数の事業者で連携できるので配車効率も上がるのでは?

【荒井】そうなんです。こうやってお客様を極力お待たせしない配車を行うには、グループ各事業者の接遇や技術の向上がとても重要になります。

自分のスタイルで仕事に取り組める

仕事とプライベートの優先度

突然ですがみなさんに質問です。休みを取ろうと決めていた日に予約が入ったら、お仕事を優先しますか?

【塚越・菊田】もちろん仕事を優先します。

【荒井】うーん…仕事もプライベートの用事も内容によって決めますね。例えば所属している吹奏楽団の演奏会本番の日だったら、申し訳ないけど仲間の事業者に代行をお願いします。

そこはアイラスというグループだから安心してお願いできるということですかね。

【荒井】そうですね。みなさん個人事業主だから目標にしている収入や仕事の優先度はそれぞれです。でも働かなければゼロというのは同じなんですよね。グループだと「予約を断らない」配車体制が作れるので、仕事とプライベートのバランスが取りやすいんです。

ちゃんと予約を受けてくれるというのは有難いですね。あともうひとつ質問させてください。仕事の気分転換ってどうされてますか?

【荒井】菊田さん何かありそう!

【菊田】あんまり気分転換とかはしないですね。失敗したらまずはしっかり謝って対応します。あとは気持ちを引きずらないようにして次の仕事に集中しますね。最近は忙しいので家に帰ったらそのまま疲れて寝ちゃいます。すみません、何もなくて…。

【小﨑】僕はそれほど忙しくないんですけど…いろいろあっても引きずらないようにしてます。

【荒井】私はちょっとの時間でできるスマホゲームです(笑)あと長距離の移送先で食べる人気のランチとか。

20代・30代の方にとって希望が持てるグループになるように

アイラスの名前の由来

今回集まっていただいたメンバーだけでも年齢層がかなり幅広いですが、年配の方や年下の方とのコミュニケーションで気を付けていることはありますか?

【小﨑】とにかく失礼がないようにしてます。そしてあまり気を遣い過ぎないように。若い自分にできることがあればみなさんの力になりたいと思っています。

【塚越】私も小﨑さんと同じです。親子ほどの年の差がある方々と仕事をするので、失礼のないように心がけています。

年長者の青木さんはどうですか?

【青木】あまり年齢は意識していないね。みんな同じ仲間、仕事上は対等だと思ってます。

【荒井】アイラスの平均年齢がだいたい56~57歳くらいだから、私や陸名さん、菊田さんはちょうど真ん中くらいの世代。塚越さんは若いけどしっかりしていて、小﨑さんは少し自信なさげだけど全然問題ない。青木さんは何年たってもスタンスが変わらなくて、いつも私たちをバックアップしてくれる。みなさん協力的で、いつも感謝しています。

陸名さん、原稿隠し持ってる?

【陸名】僕も真ん中世代ですが、中央グループをまとめる立場なので、年配の方にもはっきり物を言うようにしています。アイラスを20代・30代の若い人たちに入会してもらえるようなグループにするために、みんながフラットに話ができる組織でありたいと思っています。

すごい。教科書みたいに完璧な回答ですね!

【荒井】陸名さん、どこかに原稿を隠し持ってるんじゃないですか?(笑)

【陸名】持ってないですよ(汗)でも記事になるので少しはいいことを言わないと…。

アイラスの「この先の10年」を見据えて

アイラスの未来に向けて、塚越さん、小﨑さん、菊田さん

最後にアイラスグループの一員として、介護タクシーの利便性や顧客満足度を上げるために取り組んでいきたいことをひと言ずつお願いします。

【小﨑】難しいですね。自分ができることは先輩方が作ったルールやノウハウをなぞっていくことだと思っています。それがお客様からの信頼につながるかと。

【塚越】アイラスの看板をつけて営業しているので、走り方もていねいに、清潔感を持って日々営業することでアイラスのブランドを示していきたいです。

【菊田】個人としては挨拶と顧客ニーズの把握を大切に、グループとしては横のつながりを大切に、できるだけフランクな仕事をしやすい関係を作っていきたいです。

アイラスの未来に向けて、陸名さん、青木さん、荒井さん

【陸名】業界を引っ張って行ける団体になりたい。まだ介護タクシー業界は社会的影響力が少ないので、行政と協力するなどしてもっと使いやすくするために成長していきたいです。

【青木】アイラスがより良くなるようにもっと団結したい。グループを強くすることで個人も成長する、それが最高!

【荒井】いまアイラスグループは地域グループごとに個性が現れてきて、それが良くも悪くもなり得る過渡期にあると感じています。これはアイラスというグループが成熟してきている証拠だと思います。それを良い方向にまとめていくことが、今後の重要なポイントになると思っています。

荒井さんはアイラスの代表として全国の介護タクシー事業者団体が集まる、日本福祉医療輸送機構JWMTO(ジェウント)の理事もされていますよね。業界の今後についてはどのようにお考えですか?

【荒井】先ほど陸名さんが話していたように、介護タクシーを新卒の方が目指すような仕事にしていきたいですね。開業するにはお金がかかるので、新卒の方が始めるには難しい現状ですが、しくみを変えていきたいと思っています。アイラスグループとして業界に貢献していきたいです。

今日はどうもありがとうございました。

※進行役:滝口 淳(介護タクシー案内所)


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