介護タクシーコラム
介護タクシーはじめました!~AiFiRST開業記~(その1)
みなさま初めまして。一般社団法人福祉移送ネットワークアイラスより2018年10月に開業しました東京都小平市の「アイファースト」の相川と申します。今回、介護タクシーの開業にまつわるコラムを担当させていただくこととなりました。
私が介護タクシーを始めるまでの思いや出来事を、3回に分けてお話ししたいと思います。いつも介護タクシーを利用される方が、私たちのことをもっと身近に感じてくれるきっかけになればウレシイです。どうぞよろしくお願いします。
目 次
自己紹介&開業のきっかけ
さて、まずは自己紹介を。それと私がどうして介護タクシーを開業しようと考えたかをお話したいと思います。
私は昭和46年生まれの47歳、妻と二人の子供(高2と小6)という家族構成です(※執筆当時)。大学を卒業後、損害保険会社に入り営業畑一筋で24年間勤めてまいりました。そんな私が突然思い立って会社を辞めて介護タクシーを始めた、というわけではありません。ある大きなきっかけがあったのです。
退職して介護タクシー開業を計画していた先輩
遡ること4年前(※執筆当時)の2013年、私の勤めていた会社が希望退職を募ることとなりました。いわゆるリストラです。400人規模の会社で100人ほどが退職したので、わりと大きなリストラだったと思います。幸か不幸か私は年齢的に対象には入っておらず、その時は安堵したのと同時に、今後のサラリーマン生活についてものすごく考えさせられました。
その時退職した中に私ととても仲の良かった先輩がいたのですが、その先輩は自ら手を挙げて退社をすると言い出し、お客様で介護タクシーをしている方がいるので、これから一緒に話を聞きに行こうと誘われました。その先輩は退職して介護タクシーを開業しようと計画していたのです。私も今後のサラリーマン生活に不安を抱いていたので、一緒に話を聞かせてもらうことにしました。
はじめて知る介護タクシーという仕事
その方はわざわざ車を持ってきてくださり、仕事の内容や開業にかかる費用について、詳しく親切に教えてくださいました。聞く話すべてが新鮮で、新しい世界でした。そのお話を聞くまでは自分がリストラの対象になり、会社を辞めざるを得なくなったらどうしようかと、ものすごく不安な思いがありましたが、サラリーマンを辞めて介護タクシーを開業するという選択肢もあるのだ、と気づいたのです。
また介護タクシーの仕事は、今の損害保険の仕事と同様に、これからの社会にとって必要な、とてもやりがいのある仕事だと感じました。もしかして介護タクシーという仕事が自分に一番合っているのでは?と思い始めたのです。
在職中にヘルパー2級を取得
その方から介護タクシーをはじめるには普通自動車二種免許とホームヘルパー2級の資格が必要だと教えていただきました。今でいう介護職員初任者研修ですね。
そこで私は早速ホームヘルパーの学校に説明を聞きに行ったところ、制度の変更がありちょうど数か月後に介護職員初任者研修に変わり時間も内容も大変になると言われ、それならばこの際にとっておこうと思い、ヘルパー2級の資格を取得しました。
こうして5年前から私の介護タクシーの第一歩が始まりました。まだこの時点では妻にも介護タクシーの話は一切しておりませんでした。
会社を退職、いざ介護タクシー開業準備をスタート!
時は流れ先輩は無事に介護タクシーを開業し、私はそのまま会社に残りサラリーマン生活を続けておりました。私と先輩は山登りを趣味としており、年に数回は一緒に登山を楽しんでいましたが、その際に介護タクシーの仕事について色々と話を聞かせてもらっていました。
苦労もあるけど大きなやりがいがある。そんな先輩の話を聞くうちに、今でも介護タクシーの仕事に強い興味を持っている自分自身に気づいたのです。
私の勤めていた会社では、希望退職を募った後に早期退職優遇制度という制度がありました。その制度が優秀な人材の流出につながるという理由でその年の3月で廃止になることが決まりました。私は悩みに悩みました。早期退職優遇制度を使って3月までに退職した場合と、その後に辞めた場合の退職金の差がかなりあったのです。このままサラリーマンを一生続けるか思い切って退職するか・・・。
その時、私は先輩に連れられて最初に介護タクシーの話を聞いた時のこと思い出したのです。よし!一度しかない人生。ここはやりたいことをするべきだ!と一念発起して、会社を退職することにしました。こうして24年間勤めた会社を無事に辞めることができたのです。
ちなみに、私に介護タクシーについて色々と教えてくれた先輩は、神奈川県横浜市にあるメディックラインの平田さんです。次回は開業までの準備についてお話ししたいと思います。
介護タクシーはじめました!~AiFiRST開業記~(その2)を読む