ドライバーインタビュー
【経営者インタビュー】逗子菊池タクシー 菊池さん
神奈川県逗子市にある逗子菊池タクシー株式会社を訪問しました。逗子・葉山地区は観光スポットとして有名な場所ですよね。今回は大正12年創業の老舗タクシー会社3代目、菊池 尚 代表取締役に介護タクシーサービスについてお話を伺いました。
自身の体験から高齢化社会を見据えて
介護タクシーサービスを始めたきっかけを教えてください。
先代社長の介護がきっかけで、福祉車両を扱うようになりました。逗子・葉山地区には古くからこの土地に根付いていらっしゃる方が多い。長いお得意様にこれから介護サービスが必要になってくるに違いないと思い、平成6年(1994年)ごろサービスを開始しました。
介護保険(2000年施行)や福祉限定許可(2004年開始)よりも早く始められたのですね。
もちろん介護保険法制定の流れを考えていたこともありますが、先代社長の介護を経験して地域の方のお出かけが不便になっていくことが分かっていたので。必然ですね。当時は日産のセレナやキューブを導入していました。当然UDタクシーという名前もなかった頃です。
介護資格取得ドライバーが安心・安全・確実なサービスを提供
車両がセレナやキューブでは当時タクシーだと思われなかったのでは?
そうです。当初は特別扱いのタクシーというイメージがあって、利用するお客様から「普通のタクシー(セダンタイプ)がいい。」と言われることもありました。それでも営業を続けるうちに「天井が高くていい」などの評価をいただくようになりました。
継続することで認知されていったのですね。では逗子菊池タクシーの介護タクシーサービスについて、特長を教えてください。
当社の乗務員は約3分の1がホームヘルパー2級(介護職員初任者研修)取得、そして約半分がユニバーサルドライバーです(取材当時)。確かな技術と介護タクシーサービスを長年提供し続けている経験で安心、安全にご利用いただけるのが大きな特長です。
地域の状況にあった移送を考える
逗子菊池タクシーのようにUDタクシーを使って積極的に介護サービスを告知しているタクシー会社は少ないですよね・・・。
恐らく一般タクシー会社全体の1割にも満たないと思います。こうやってUDタクシーが一般的になっていく背景を考えると避けて通ることはできない分野です。今でも介護タクシーの需要は1日に平均で10件あります。今後はさらに増えていくと思います。
確かにその通りですね。地方のタクシー会社にはより切実な問題になってくると思います。
逗子市の高齢化率は神奈川県の平均よりも高く、山がちな地形のため住居が高台にあることも多い。さらに市内に総合病院がないという地域事情を考えると通院はもとより、買い物など日常生活においてもタクシーが果たさなければならない役割が大きいのです。
タクシーでできる事なら何でも対応します
最後に逗子菊池タクシーの利用を検討されている方へひとことお願いします。
逗子菊池タクシーはベット・ツー・ベットまで対応できる介護タクシーサービスを提供しています。移動時の車いす貸出しも無料です。必要な方には乗降用の補助ステップもご用意しています。外出が不安な方もお出かけを諦めないでください。
タクシーでできる事なら何でも対応しますので、お出かけの際は逗子菊池タクシーまでご相談ください。
逗子駅ができる前からこの土地でタクシーを走らせている会社だからこそ、これから逗子の街や人々がどう変化していくのかを真摯に見つめていくことができるのだと感じました。ひと言で高齢化といってもそれぞれの地域で抱える問題はじつに様々です。
「タクシーでできる事なら何でも・・・」地域が求める移動サービスを可能な限り自分たちタクシーが提供していく。菊池社長の言葉からそんな思いが伝わってきました。