介護タクシーコラム
AEDの使い方、知っていますか?講習を受けて感じたこと
街中や公共施設などで、AED(自動体外式除細動器)を見かけることが増えてきました。「どこにあるかは知っているけれど、使い方はよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。 もし目の前で誰かが倒れたら・・・。そんな場面に遭遇したとき、落ち着いて行動できるでしょうか。いざというときに慌てないためにも、AEDの使い方を知っておくことは大切です。 そこで今回、AEDの使い方や心肺蘇生法を学ぶ講習に参加してきました。
AEDは誰でも使える?電気ショックはどうするの?
AEDと聞くと、「使い方が難しそう」「間違って電気ショックをしてしまったらどうしよう」と不安に感じる方もいるかもしれません。でも、AEDは特別な資格がなくても使うことができます。電気ショックが必要かどうかも、AEDが自動で判断してくれるのです。実際に使うときは、音声による案内に従って操作すれば大丈夫。講習では、AEDの使い方だけでなく、実際に使う場面で気になることも教えてもらいました。
まずは、倒れている人に次のように対応します。
- 肩をたたきながら声をかけ、反応があるか確認する
- 最初は普通の声で呼びかけ、反応がなければ少し強めに呼びかける
- 反応がなければ周囲に助けを求める
- 119番通報とAEDの手配を行う
途中で意識が戻ってくれれば何よりですが、反応がない場合はAEDを使用します。 実際にAEDを開けてみると、まず目に入るのがイラストです。パッドを貼る位置も図で示されているので、初めてでもわかりやすくなっています。
アクセサリーや下着はどうする?
電気ショックと聞くと、アクセサリーや下着なども気になりますよね。 ネックレスなどの金属類は、パッドの下に入らなければ問題ありません。ブラジャーも、パッドを貼る位置を確保できれば、肩ひもをずらすなどして対応できます。
妊婦さんにもAEDは使える?
また、妊婦さんにもAEDは使用できます。お母さんの心臓を救うことが、赤ちゃんを守ることにもつながります。妊娠しているからといって、使用をためらう必要はありません。
電気ショックはAEDが自動で判断
そして、電気ショックが必要かどうかはAEDが自動で判断してくれます。音声による案内に従って操作すればよいので、難しく考えすぎなくても大丈夫です。
想像以上に大変だった心臓マッサージ
今回の講習で、一番驚いたのは心臓マッサージ(胸骨圧迫)の大変さです。 心臓が止まると、血液を全身に送り出せなくなります。その代わりに、胸を押して血液を送り続けるのが胸骨圧迫です。
胸を押す位置はどこ?
心臓は左側にあるイメージがありましたが、押す場所は胸の真ん中あたり。手のひらの付け根を当て、垂直に体重をかけて圧迫します。練習用の人形には、圧迫の深さやテンポを音で知らせてくれる機能が付いていました。テンポは「アンパンマンのマーチ」くらいの速さと教わり、さっそく挑戦!
ところが、これが本当に大変。
思ったように胸が沈まず、全体重をかけてようやく圧迫できるほどです。リズムよく続けるどころではありません。足を踏ん張り、腕を伸ばして、体重を手のひらに乗せる。かなりの力が必要です。男女交えて5人ほどで交代しながら練習しましたが、あっという間に全員が息切れしてしまいました。
そのとき、隣で一緒に参加していたご主人に、奥さんがひと言。「私、お父さんを助けられないわ~」すると、ご主人も「俺もやばいな」と苦笑い。思わず笑ってしまいましたが、実は笑いごとではありません。
家族が倒れたら、あなたは助けられますか?
外出先で誰かが倒れた場合は、周囲の人に助けを求められるかもしれません。では、自宅だったらどうでしょう。
夜中に家族が倒れたら?
家の中にいるのが自分ひとりだったら?
二人暮らしで、ほかに助けを呼べる人がいなかったら?
救急車が到着するまでには、ある程度の時間がかかります。その間、心肺蘇生を続ける必要があります。胸骨圧迫は、想像以上に体力を使います。少人数で交代しながら行うことができればよいのですが、家族だけの場合は、簡単ではありません。講習では、疲れてきたときの体勢や、体重をかけやすくする工夫についても学びました。
何より大切なのは、救急車が到着するまで、できるだけ絶え間なく胸骨圧迫を続けること。AEDも、電気ショックが必要かどうかを判断してくれます。人が行うべき大切な役割は、胸骨圧迫を続けることなのだと実感しました。
大切な人を守るために、知っておきたいこと
今回の講習で、特に心に残った言葉があります。 「どうしても助けたい大切な人を救うための技術」 もちろん、目の前で誰かが倒れたら、知らない人であっても助けたいと思います。それが、自分の家族や大切な人だったら。「なんとしてでも助けたい!」と強く思うはずです。 そんなとき、「助けたい」という気持ちを行動に移せるように、AEDの使い方や胸骨圧迫の方法を知っておくことが大切なのだと感じました。
AEDは、ただ設置場所を知っているだけではなく、実際に使い方を学んでおくことが大切です。 いざというときに慌てず行動できるように、AEDの使い方はもちろん心臓マッサージ(胸骨圧迫)も学べるAED講習を、一度受けてみてはいかがでしょうか。

